CGイラスト作画手順

暇ができたので今回はカラーCGの現在の作画手順を紹介します。
まだまだ未熟者ですが、参考にしていただけると有り難いです。
作例は先の記事のECOのWiz子です。画像付きで長くなります。
1.ラフ絵を描く
ラフ絵

紙にラフ絵を描きます。構想はこの時点でほぼでき上がっています。
0.5mmのシャープペンです。
消しゴムを使いつつポーズを決めていきます。

勝手設定:
新生魔法というのは一種のオーバーテクノロジーで、時空の杖は先端の球状部にマイクロブラックホールを内蔵していることでその力を発揮する。
ウィザード系はそれらの物質、空間的事象を操る者たちなのである。(見た目の無から有を作り出すことが可能なのである)
2.トレースする
トレス絵

ラフに紙を重ねて主線を描きます。
0.5mm、細かいところは0.3mmのシャープペンです。
私はまだタブレットで直接ラフや主線を描くのには慣れていないので、紙にシャーペンがベストなのです。
3.スキャンする
スキャン絵

紙に直接CGは描けません。スキャナで原稿をMac/PCに入力します。
今回は右を向かせたかったのでここで反転しました。右向きの絵を最初から描くのは苦手です…。
4.ペン入れをする
ペン入れ絵

今回はコミックスタジオでペン入れを行いました。
ああ、やっぱりまだタブレットに慣れてない…
鉛筆画の品質が高ければゴミだけ除去してそのままそれを決定稿主線にすることもありますし、精密でシャープなラインを出したい時は、時間がかかりますがPhotoshopのペンツールで主線を描くこともあります。
5.ベース色を塗る
ベース塗り絵

コミスタPhotoshopファイルを書きだした後、PhotoshopでRGBに変換、着色します。
まずベースとなる色から塗っていきます。塗り絵感覚です。
主線に近いところをなぞっていき、一周したら中を塗りつぶします。
主なパーツごとにレイヤーを分けています。
6.影、ハイライトを塗る
陰影付き絵

ベース塗りの上に新しいレイヤーを作り、ベース塗りの形状のマスクを作成(こうするとはみ出ない)。陰影、ハイライトを塗っていきます。
鉛筆ツール後ぼかしたり、ブラシツール、エアブラシ、シャープな部分はパスで指定して塗るなど場に応じて方法を変えています。
いちばん手間がかかるのがこの作業でしょう。塗ったり消したりぼかしたりです。
髪のハイライトは、さっとブラシで太く描いた後、指先ツールで上下にズラしています。
今回はレイヤー効果で髪全体にグラデーションをかけてみました。
7.魔法陣を描く
魔法陣

Photoshopの別ファイルを作り、魔法陣を描きます。
円選択ツールで境界線を描いたり、直線ツールを使ったり、フリーハンドで描いたりしてそれっぽい感じの魔法陣にします。
8.エフェクトを追加する
エフェクト付き絵

魔法陣をペースト、拡大変形後各種エフェクトを追加します。
レイヤー効果「光彩」が役に立ちます。(昔は下に複製レイヤーを作ってぼかしてました)
放電状の部分は手描きおよび円に波形フィルタをかけています。いい感じになった。
下からの光はパスで形状を作った後、半透明のグラデーションをかけています。
9.仕上げ
仕上がり

背景は適当でごめんなさい。これについてはまだ技量不足です。
キャラクターの部分をレイヤー結合した後、背景に合わせた色補正を行います。少し紫味を加えています。
キャラクターの下に影を落とす。
各種パラメータをいじって納得したら完成。
CGを始めて10年でこのレベルです。直接教えを貰ったことは無いのでだいたい独学。CG塗り解説本は立ち読みすれども買ってない。
10年前はどうだったのでしょう。
10年前、私が初めて描いた萌え絵のCGとはどんなものだったかな…。



発掘品。
はじめてのCG

Photoshopを使い始めて5ヶ月目くらいに描いたもの。
うーん…。上達したといえば上達したし、上達してないといえば上達してない。
むしろマウス一本でここまで描けているということ、髪が既にスミ入れしてありそれを補正したことを考えるとよくやったのか…?